処方する患者さんのイメージ
- 体力があまりなく、痰のからむ咳が長く続く人
肺に熱を持ち、咳が続く人用の処方です。麦門冬湯とちがって痰が多い人に使います。
ツムラ・クラシエ・コタローの90番です。
入っている生薬とその狙い
当帰(とうき):補血。ホルモンバランスを整える。
茯苓(ぶくりょう):利水。胃腸の機能を高めて水腫や浮腫を治す。水が滞ったり、血の巡りが悪いことによって気が上にたまる精神不安に使う。
黄芩(おうごん):胃腸・肝蔵・肺の炎症を治す。
山梔子(さんしし):胸のつかえる感じ、熱感を治す。上半身に滞った気を降ろして精神安定をはかる。
麦門冬(ばくもんどう):肺を潤して、乾いた咳を止める。
五味子(ごみし):肺が弱っている時の咳を治す。
桑白皮(そうはくひ):肺の炎症を鎮め、利水し、咳を止める。
陳皮(ちんぴ):肺の湿りをとり、咳を治す。痰を除く。
竹茹(ちくじょ):内臓の熱をとり、去痰する、吐き気を止める。
天門冬(てんもんどう):体の水分を補う。肺の水分を補って炎症をおさえる。天門冬+麦門冬で肺の水分を補い咳を止める効果。
貝母(ばいも):鎮咳・去痰 熱性の咳嗽に使う。 化膿性のできものでまだ排膿していないものや、解消していないものに用いる。
桔梗(ききょう):粘性の痰を伴う咳を治す排膿を促す。ものもらい、蓄膿症、肺膿瘍、その他化膿性疾患に用いるのどの痛みを治す。
杏仁(きょうにん):咳止め、痰切り。
生姜(しょうきょう):吐き気止め。大棗+生姜+甘草のトリオで胃腸系を整える役割。
大棗(たいそう):胃腸の気を補い、機能を整える
甘草(かんぞう):胃腸を整える。気を降ろす作用。
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