六君子湯(りっくんしとう)

エキス剤
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処方する患者さんのイメージ

  1. 弱々しく、疲れやすい、冷え性、気分が落ち込み気味で、みぞおちのつかえがある人の胃腸症状。胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐など

基本は元気がない人に元気を出させる四君子湯。そこに腹部や肺の痰のような湿りを取る、陳皮と半夏を加えた処方と考えるとよいです。弱々しい人のための胃腸薬です。そこそこ元気でイライラしがちな人の胃腸症状は安中散などを使います。

基本的には胃が弛緩して蠕動運動が低下ことに伴う胃症状に使うと考えればいいでしょう。同じ胃症状でも胃平滑筋の過緊張・痙攣、幽門括約筋の緊張が強く通過障害となっているものには他の処方を用います。

ツムラ・クラシエ・コタローの43番です。

入っている生薬とその狙い

人参(にんじん):気を補うのに高い効果があり、胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。肺機能を高める。咳を止め、痰を切る。

白朮(びゃくじゅつ):胃腸の働きを改善して食欲不振、腹部膨満、下痢を治す。

茯苓(ぶくりょう):利水。胃腸の機能を高めて水腫や浮腫を治す。 胃にぽちゃぽちゃ水がたまる状態(胃内停水)を治して胃腸機能を調える。

甘草(かんぞう):疲れやすい・意欲がない・息切れ・冷えなどの症状を改善する(気を補う。) 乾姜や附子と合わせると効果増強。

大棗(たいそう):胃腸の気を補い、機能を整える。 精神安定をはかる(気虚を補う)

生姜(しょうきょう):吐き気止め。半夏とあわせるとさらに効果増強。大棗+生姜+甘草のトリオで胃腸系を整える役割

半夏(はんげ):胃の機能を調え、胃に水がたまるのを治し、吐き気を止める。

陳皮(ちんぴ):胃腸を調える。腹部の張りと膨満感を直す。食欲増進。

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