安中散（あんちゅうさん）

処方する患者さんのイメージ

1. 胃酸過多・胃腸が冷えて痛む人用の薬です。ひょろっとした体の弱い人向けの薬です。

冷えにより胃腸の過緊張や痙攣がおきて症状をが出る場合に用います。

処方エキス剤ではツムラ・クラシエ・コタローの番号5番。

市販薬で「漢方胃腸薬」と名のつく物の中身は安中散のようです。武田漢方胃腸薬は安中散そのもの。太田漢方胃腸薬は安中散＋茯苓、大正漢方胃腸薬は安中散＋芍薬甘草湯なんだそうです。それにしても、安中散、弱々しい人向きの薬ですが。。。あの年末になると飲み会前に飲みましょう、そしてガンガン飲みましょう食べましょう、みたいな派手で騒がしいCM、ちょっとイメージちがいますよね（笑）

入っている生薬とその狙い

桂皮：温める。おなかを温める

延胡索：血の巡りをよくする。鎮痙作用。胸焼けに効果。

牡蠣：牡蠣の殻です。胃酸を抑える。精神安定作用。

茴香：香辛料のフェンネルです。胃腸を温める。痛みを取る。

甘草（かんぞう）：筋肉の緊張をとる。胃腸を調える。鎮痛。

縮砂：胃腸を温める。胃腸の活動を活発にする。

良姜：胃腸を温める。痛みを取る。