荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

エキス剤
スポンサーリンク
スポンサーリンク

処方する患者さんのイメージ

  1. 体力普通以上だがやせ形、皮膚の浅黒い人の、蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、ニキビ

やせ形、皮膚が浅黒い、とずいぶんピンポイントなイメージではありますが、そのような人の膿が出るような慢性炎症につかう処方です。

ツムラ・クラシエ・コタローの50番です。

入っている生薬とその狙い

基本骨格は黄連解毒湯+四物湯の温清飲です。温清飲は皮膚炎や口内炎の処方で、炎症抑え冷やす黄連解毒湯と、血を補い、血の流れをよくする四物湯が合わさってできています。荊芥、防風、桔梗、甘草も炎症を抑え、排膿の促進する役割で皮膚の化膿性炎症を抑える十味敗毒湯と共通しています。 白芷も排膿促進作用です。薄荷は冷やす薬。柴胡と枳実は気を巡らせる働きがあります。 柴胡+枳実+芍薬+甘草は気滞の基本処方の四逆散ですのでこれもこっそり含まれています。

荊芥(けいがい):のどが腫れていたいときに使う。 できもの、じんましんの初期に用いる。

防風(ぼうふう):汗をかかせて頭痛、めまい、関節痛を治す。

桔梗(ききょう):排膿を促す。ものもらい、蓄膿症、肺膿瘍、その他化膿性疾患に用いる。 のどの痛みを治す。

甘草(かんぞう):筋肉・関節・腹部の緊張を解き、鎮痛する。痰をきる・のどの痛みをとる。

連翹(れんぎょう):上半身の炎症、熱を抑える。 炎症のあるできものの排膿を促す。

黄芩(おうごん):胃腸・肝蔵・肺の炎症を治す。

黄柏(おうばく):胃腸炎、炎症性の下痢を治す。

黄連(おうれん):胃の炎症を治す。胃炎、胃潰瘍を治す。口内炎を治す。 血の巡りが悪いことによる炎症疾患、痔・結膜炎・面疔・中耳炎などを治す。

山梔子(さんしし):発熱を伴う黄疸を治す。 眼や、皮膚の充血を治す。

地黄(じおう):体の水と血を補う。熱を下げる。

芍薬(しゃくやく):四肢と腹部の緊張をとる→筋肉痛・けいれん・腹痛を治す。 婦人科系の働きを調えて月経不順・帯下・月経痛を治す。(駆瘀血・通経)

川芎(せんきゅう):血流を改善し、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。 血行を促進して、気を巡らせて頭痛を治す。

当帰(とうき):血を作り、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。

柴胡(さいこ):炎症疾患で微熱や熱の上がり下がりがあるもの熱を下げる。神経緊張を和らげるなど神経症状の改善。

枳実(きじつ):胸につかえた気の流れをよくすることによって肺と胃の機能を回復する。

白芷(びゃくし):痛み止め。頭痛や顔の痛み、歯の痛みを治す。 排膿を促す。 鼻のつまりを治す。

薄荷(はっか):皮膚の発疹で発疹を促進して病気の経過を早める。

コメント