処方する患者さんのイメージ
- 元気がなく、手足が熱く、唇の乾いた人の月経障害、月経困難、更年期障害、皮膚の乾燥などのホルモンバランスがくずれ。
血虚+血熱+気虚のための処方です。女性のための漢方の1つと考えてよいでしょう。
ツムラ・クラシエ・コタローの106番です。
入っている生薬とその狙い
麦門冬(ばくもんどう):体の水分を補う。水分不足で発熱するのを治す。
半夏(はんげ):咳を止める。特に痰がらみの咳の湿りをとって、痰を切り咳を止める。胃の機能を調え、胃に水がたまるのを治し、吐き気を止める。
当帰(とうき):血を作り、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。
甘草(かんぞう):精神安定作用。疲れやすい・意欲がない・息切れ・冷えなどの症状を改善する。
桂皮(けいひ):精神不安・不眠・めまいを和らげる。瘀血で起こる諸症状の緩和。
芍薬(しゃくやく):四肢と腹部の緊張をとる→筋肉痛・けいれん・腹痛を治す。 婦人科系の働きを調えて月経不順・帯下・月経痛を治す。(駆瘀血・通経)
川芎(せんきゅう):血流を改善し、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。 血行を促進して、気を巡らせて頭痛を治す。
人参(にんじん):気を補うのに高い効果があり、胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。肺機能を高める。咳を止め、痰を切る。高熱で失われた水分を補う。
牡丹皮(ぼたんぴ):血の巡りが悪いことによる頭痛、腹痛、腰痛、月経不順、月経痛を治す。出血や鬱血を伴う発熱を治す。
呉茱萸(ごしゅゆ):胃腸を温めて冷えによる吐き気や胸焼けを治す。 冷えによる腹痛、腰痛、関節痛を止める。 胃を温め利水することにより頭痛を治す。
生姜(しょうきょう):体を温め発汗を促す→軽い風邪に頻用吐き気止め。半夏とあわせるとさらに効果増強魚介類の中毒の予防、解毒大棗+生姜+甘草のトリオで胃腸系を整える役割。
阿膠(あきょう):止血。出血性疾患に使う。 補血。血虚による精神不安、不眠を治す。
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