五積散(ごしゃくさん)

エキス剤
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処方する患者さんのイメージ

  1. 冷えのあるひとで慢性の激しくない痛みがある人。

冷えをともなうあちこちの痛み使います。生薬はたくさんの種類が入っていますが、温める生薬、痛み止めの生薬、気鬱、気逆に使う生薬の組み合わせのようです。

ツムラ・クラシエ・コタローの63番です。

入っている生薬とその狙い

麻黄(まおう):温めて汗を出す。 咳止め、強い鎮咳去痰作用。 利尿と浮腫の改善。水のたまった関節痛の改善。

桂皮(けいひ):軽い発汗作用。 精神不安・不眠・めまいを和らげる。 血の巡りが悪くて起こる諸症状の緩和。

乾姜(かんきょう):体を温める。下半身の冷えに使う。胃腸を温め腹痛、腰痛、頻尿を治す。 冷えによる咳に用いる。

白芷(びゃくし):痛み止め。頭痛や顔の痛み、歯の痛みを治す。 排膿を促す。 鼻のつまりを治す。

当帰(とうき):血を作り、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。

芍薬(しゃくやく):四肢と腹部の緊張をとる→筋肉痛・けいれん・腹痛を治す。 婦人科系の働きを調えて月経不順・帯下・月経痛を治す。(駆瘀血・通経)

川芎(せんきゅう):血流を改善し、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。 血行を促進して、気を巡らせて頭痛を治す。

陳皮(ちんぴ):胃腸を調える。腹部の張りと膨満感を直す。食欲増進。 肺の湿りをとり、咳を治す。痰を除く。

半夏(はんげ):咳を止める。特に痰がらみの咳の湿りをとって、痰を切り咳を止める。 胃の機能を調え、胃に水がたまるのを治し、吐き気を止める。

厚朴(こうぼく):精神的な要因の強い咳に使う。 胃腸の機能を促進して腹部の張りと緊張感をとる。腹にたまるガスを取り除く。

蒼朮(そうじゅつ):利水により、感冒や体表のむくみによる関節痛、筋肉痛を治す。

茯苓(ぶくりょう):利水。胃腸の機能を高めて水腫や浮腫を治す。 水が滞ったり、血の巡りが悪いことによって気が上にたまる精神不安に使う。

桔梗(ききょう):排膿を促す。ものもらい、蓄膿症、肺膿瘍、その他化膿性疾患に用いる。 のどの痛みを治す。

枳実(きじつ):胸につかえた気の流れをよくすることによって肺と胃の機能を回復する。

甘草(かんぞう):筋肉・関節・腹部の緊張を解き、鎮痛する。痰をきる・のどの痛みをとる。

大棗(たいそう):胃腸の気を補い、機能を整える。 精神安定をはかる(気虚を補う)

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