柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)

エキス剤
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処方する患者さんのイメージ

  1. かんの強い小児の神経症、扁桃炎
  2. 神経質でかんがつよく、かぜを引きやすい子供の体質改善
  3. 夜尿症

一貫堂医学の解毒症体質の小児期のための処方です。解毒症体質に対する処方は柴胡清肝湯を入れて大きく3つありますが、残りの2つは竜胆瀉肝湯、荊芥連翹湯です。どれも温清飲が基本骨格と考えれば理解しやすいです。

ツムラ・クラシエ・コタローの80番です。

入っている生薬とその狙い

基本骨格は黄連解毒湯+四物湯の温清飲です。温清飲は皮膚炎や口内炎の処方で、炎症抑え冷やす黄連解毒湯と、血を補い、血の流れをよくする四物湯が合わさってできています。連翹、桔梗、牛蒡子、括楼根、甘草も炎症を抑える。薄荷は冷やす薬。柴胡は気を巡らせる働きがあります。 柴胡+枳実+芍薬+甘草は気滞の基本処方の四逆散で、枳実を除きこっそり含まれています。

黄芩(おうごん):胃腸・肝蔵・肺の炎症を治す。

黄柏(おうばく):胃腸炎、炎症性の下痢を治す。

黄連(おうれん):胃の炎症を治す。胃炎、胃潰瘍を治す。口内炎を治す。 血の巡りが悪いことによる炎症疾患、痔・結膜炎・面疔・中耳炎などを治す。

山梔子(さんしし):発熱を伴う黄疸を治す。 眼や、皮膚の充血を治す。

地黄(じおう):体の水と血を補う。熱を下げる。

芍薬(しゃくやく):四肢と腹部の緊張をとる→筋肉痛・けいれん・腹痛を治す。 婦人科系の働きを調えて月経不順・帯下・月経痛を治す。(駆瘀血・通経)

川芎(せんきゅう):血流を改善し、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。 血行を促進して、気を巡らせて頭痛を治す。

当帰(とうき):血を作り、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。

柴胡(さいこ):炎症疾患で微熱や熱の上がり下がりがあるもの熱を下げる。神経緊張を和らげるなど神経症状の改善。

薄荷(はっか):皮膚の発疹で発疹を促進して病気の経過を早める。

桔梗(ききょう):排膿を促す。ものもらい、蓄膿症、肺膿瘍、その他化膿性疾患に用いる。 のどの痛みを治す。

連翹(れんぎょう):上半身の炎症、熱を抑える。 炎症のあるできものの排膿を促す。

牛蒡子(ごぼうし):発汗して解熱する、皮疹を治す。

括楼根(かろこん):体の水分を補い熱を下げる。のどの渇いた感じを治す。熱性の咳を止める。

甘草(かんぞう):筋肉・関節・腹部の緊張を解き、鎮痛する。痰をきる・のどの痛みをとる。

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