処方する患者さんのイメージ
- のぼせ、イライラ、カッカ、緊張、不眠、肩こり、心身症
女性のための漢方、当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸系の処方です。加味逍遥散と同様に不定愁訴が多い人に使いますが、実証向きで、愁訴はコロコロ変わるというよりは同じことを繰り返して言うタイプの人に使います。
ツムラ・クラシエ・コタローの67番。
入っている生薬とその狙い
川芎（せんきゅう）：駆瘀血。気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。
当帰（とうき）：補血。気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。
体を温めて、婦人科系の働きを活性化させる。 腸管の血流が悪いことによる便秘を血を作り血流を改善して治す。
黄芩（おうごん）：胃腸・肝蔵・肺の炎症を治す。 下痢止め。胃腸が炎症を起こしている下痢に使う。 流産防止。炎症や発熱のあるものに有効
黄連（おうれん）： 炎症性の下痢を治す。 胃の炎症を治す。胃炎、胃潰瘍を治す。口内炎を治す。
血の巡りが悪いことによる炎症疾患、痔・結膜炎・面疔・中耳炎などを治す。 血の巡りが悪い、または胃部の炎症が原因の精神不安・不眠などを治す。
白朮（びゃくじゅつ）：胃腸の働きを改善して食欲不振、腹部膨満、下痢を治す。
人参（にんじん）：気を補うのに高い効果があり、胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。肺機能を高める。咳を止め、痰を切る。
桂皮（けいひ）：精神不安・不眠・めまいを和らげる。 血の巡り（漢方的な意味で）が悪くて起こる諸症状の緩和。
木香（もっこう）：胃腸を温める。食欲を増進する。腹部膨満を治す。 おなかが冷えることによる下痢を治す。木香＋人参でも胃の動きをよくし機能をよくするなどの働き。木香＋檳榔子も胃腸の働きをよくする組み合わせ。
丁子（ちょうじ）：胃腸・腎を温める。 気の上逆を降ろす。丁子＋桂皮で温め血行を促して鬱血性の疾患を治す効果。
甘草（かんぞう）：痰をきる・のどの痛みをとる。桔梗を合わせると作用が増強する。消化管の調子を整える。潰瘍を治す。 人参・大棗・生姜・白朮・茯苓とあわせて効果を狙う。
香附子（こうぶし）：気の滞りを治し、胃腸機能を高める、頭痛を治す、胸のつかえを治す。耳閉感を治す。 月経を整える。月経痛を治す。
檳榔子（びんろうじ）：消化不全を治す。膨満感を治す。下痢を止める。
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