茯苓飲（ぶくりょういん）

処方する患者さんのイメージ

1. 胃もたれ、胃にぽちゃぽちゃ水がたまって胃の調子の悪い人に使う。
2. 食欲はあっても食べるとすぐ満腹になって食べられなくなるような胃の調子の悪さの人。食後のもたれ感。

胃の平滑筋の緊張が強く、幽門も過緊張で、通過障害が起きている人に使う処方です。胃の機能的な通過障害による調子の悪さ、呑酸などの逆流症状に使います。吐き気が伴う場合には茯苓飲合半夏厚朴湯を使います。逆流性食道炎には炎症を抑える黄連解毒湯と加えます。

処方エキス剤ではツムラ・クラシエ・コタローの番号69番。

入っている生薬とその狙い

茯苓（ぶくりょう）：利水薬。むくみをとる。

蒼朮（そうじゅつ）：

陳皮（ちんぴ）：胃腸を調える。腹部の張りと膨満感を直す。食欲増進。

人参（にんじん）：気を補う。胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。

枳実（きじつ）：胃腸機能の回復して食べ物がおなかにのこることによる腹部膨満、消化不良を治す。

生姜（しょうきょう）：吐き気止め。胃腸を整える。