抑肝散(よくかんさん)

エキス剤
スポンサーリンク
スポンサーリンク

処方する患者さんのイメージ

  1. 怒りっぽい人、いらいら、カッカしている人
  2. いらいら、かっかしている人で体に異常がないのに起きるめまいや、痛み、吐き気やその他の症状がある。
  3. いらいら、カッカしている人の不眠、歯ぎしり
  4. 更年期障害、月経前の気分不快、いらいら
  5. 子供の引きつけ、むずがり、夜泣き、歯ぎしり

もともとは子供の興奮状態をおさめる処方でしたが、いまでは大人も含めて、いらいら、カッカ興奮している人の状態を静めて諸症状を治す処方として使われています。認知症のかたの、怒りっぽさなどを抑えるのによく使われます。

漢方では肝の機能が異常に高まったり、機能不全になると、下に降りるべき、気が頭のほうへ上昇して戻らなくなり、いらいらや、精神不安定になると考えたれており、この処方はその肝の異常を抑えることから名付けられました。

ツムラ・クラシエ・コタローの54番です。

入っている生薬とその狙い

柴胡(さいこ):柴胡+釣藤鈎で肝の働きを調え神経緊張を和らげるなど神経症状の改善。

釣藤鈎(ちょうとうこう):頭痛、めまい、目の充血を治す。痙攣を治す(肝の機能異常による気の上衡を下げる)。神経の緊張緩和

白朮(びゃくじゅつ):胃腸の働きを改善。体表と腹部の余計な水分を取り除く。

茯苓(ぶくりょう):利水。水が滞ったり、血の巡りが悪いことによって気が上にたまる精神不安に使う。

川芎(せんきゅう):血流を改善し気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。気を巡らせて頭痛を治す。

当帰(とうき):血を作り、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。当帰+川芎で肝の血を補い、肝の機能を整える。

甘草(かんぞう):精神安定作用。

コメント