六味丸(ろくみがん)

エキス剤
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処方する患者さんのイメージ

  1. 生殖機能(生命力そのものも含む)と泌尿器の機能が弱って元気がない人に使います。(腎虚用の処方)

 

八味地黄丸から派生した処方です。八味地黄丸から温める薬である桂枝と附子が引かれてできました。

男性の更年期障害みたいな感じで、イライラやかっかしている、不眠がある人向きの薬です。働き過ぎ、飲み過ぎ、性生活頑張りすぎなどで無理がたたって同様な症状が出ている人にも使います。

男性の更年期的な症状というのは、全体に機能が衰え、活気がない、インポテンツ、体の冷え、頻尿・腰膝のだるさ、慢性腎炎、失禁、むくみなどをいいます(腎陽虚の症状)。のぼせ、耳鳴り、めまい、不眠、遺精、寝汗など(腎陰虚の症状)が起こる場合もあります。

温める薬が抜かれていますので、冷えがある人、むちゃくちゃ元気がない人には向きません。六味丸は腎陰虚を治すための薬です。

処方エキス剤ではツムラ・クラシエ・コタローの番号87番。

似たような処方に八味地黄丸、牛車腎気丸があります。3つとも腎虚を治す処方です。

 

腎虚とは?腎とは?

八味地黄丸の項を参照してください。

入っている生薬とその狙い

地黄(じおう):

山茱萸(さんしゅゆ):地黄と合わせて強壮(肝腎を補う)。めまい、耳鳴り、腰と膝のだるさ、無力感、頻尿、遺精、寝汗を治す(腎陰虚を治す)、インポテンツを治す。

山薬(さんやく):強壮。活気がない、インポテンツ、体の冷え、頻尿・腰膝のだるさ、慢性腎炎、失禁、むくみを治す。地黄とあわせて寝汗・熱感・口渇・疲労感を治す。

茯苓(ぶくりょう):利水薬。むくみをとる。

沢瀉(たくしゃ):利水薬。山茱萸とあわせて排尿を促し残尿感を治す。山薬とあわせて脾・腎を補う。

牡丹皮(ぼたんぴ):地黄とあわせて鬱血を治し、熱感、手足のほてりを治す。

 

 

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