処方する患者さんのイメージ
- 体が衰弱して、気力もなく元気がない人
- 疲労倦怠感、貧血、皮膚の乾燥、食欲不振、寝汗、手足の冷えなどに使う。
体も弱り、気力もなく元気がない人のための薬です。補中益気湯は気力がないのを補う処方でしたが、こちらは、さらに体もやせて枯れ衰えている人に使います。
あと、変わった使い方としては乳児の痔瘻に使われています。
ツムラ・クラシエ・コタローの48番です。
入っている生薬とその狙い
黄耆(おうぎ):弱々しい人の胃腸を強め、気を巡らせて貧血、顔が蒼い、めまいなどを治す。弱々しい人の過度の汗を利尿によって止める。
桂皮(けいひ):血の巡り(漢方的な意味で)が悪くて起こる諸症状の緩和
当帰(とうき):血を作り(漢方的な意味で:補血)、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。
芍薬(しゃくやく): 駆瘀血・通経
川芎 (せんきゅう):血流を改善(漢方的な意味で)し、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性などを治す。
地黄(じおう):体の水と血を補う。熱を下げる。乾いた咳を止める。
人参(にんじん):気を補うのに高い効果があり、胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。肺機能を高める。咳を止め、痰を切る。
白朮(びゃくじゅつ):胃腸の働きを改善して食欲不振、腹部膨満、下痢を治す。
茯苓(ぶくりょう):利水。胃腸の機能を高めて水腫や浮腫を治す。 胃にぽちゃぽちゃ水がたまる状態(胃内停水)を治して胃腸機能を調える。
甘草(かんぞう):疲れやすい・意欲がない・息切れ・冷えなどの症状を改善する(気を補う。) 乾姜や附子と合わせると効果増強。
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