桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）

処方する患者さんのイメージ

女性のための３大処方の１つです。「女性のための」は月経不順、月経困難、更年期障害などそのものとそれにまつわる体とメンタルの不調に使う漢方という意味にとらえるといいと思います。

1. 体力そこそこ以上ある人で、足は冷えるが頭はカッカとしている。下腹部が張っている人の頭痛、めまい、肩こり。
2. １の様な人の月経不順、月経困難、更年期障害

女性のための3大処方のうち、体力のある人に使う処方です。残りの2つは体が弱々しい人向けです。

基本的には漢方的血の巡りをよくする薬です。

ツムラ・クラシエ・コタローの25番です。

入っている生薬とその狙い

桂皮（けいひ）：精神不安・不眠・めまいを和らげる。血の巡り（漢方的な意味で）が悪くて起こる諸症状の緩和。体を温める。

芍薬（しゃくやく）：婦人科系の働きを調えて月経不順・帯下・月経痛を治す。筋肉痛・けいれん・腹痛を治す。

茯苓（ぶくりょう）：胃腸の機能を高めて、胃にたまった水を取り除く。むくみを治す。水が滞ることによる精神不安を治す。

桃仁（とうにん）：血の巡りをよくして月経不順、月経痛、痔、鼻出血、打撲を治す。

牡丹皮（ぼたんぴ）：血の巡りが悪いことによる頭痛、腹痛、腰痛、月経不順、月経痛を治す。