啓脾湯(けいひとう)

エキス剤
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処方する患者さんのイメージ

  1. 弱った人の慢性の胃弱、下痢、消化不良。

基本は元気がない人に元気を出させる四君子湯。そこに腹部の湿りを取る、陳皮を加え、利水薬は四君子湯にも入っている白朮、茯苓の他に、沢瀉も入っていて下痢止めを指向しています。連肉、山薬も下痢を止める働きがあります。山査子は消化をよくします。弱々しい人のための胃腸薬で主に下痢のある人に使います。

ツムラ・クラシエ・コタローの127番です。

入っている生薬とその狙い

人参(にんじん):気を補うのに高い効果があり、胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。肺機能を高める。咳を止め、痰を切る。

白朮(びゃくじゅつ):胃腸の働きを改善して食欲不振、腹部膨満、下痢を治す。

茯苓(ぶくりょう):利水。胃腸の機能を高めて水腫や浮腫を治す。 胃にぽちゃぽちゃ水がたまる状態(胃内停水)を治して胃腸機能を調える。

甘草(かんぞう):疲れやすい・意欲がない・息切れ・冷えなどの症状を改善する(気を補う。) 乾姜や附子と合わせると効果増強。

陳皮(ちんぴ):胃腸を調える。腹部の張りと膨満感を直す。食欲増進。

沢瀉(たくしゃ):体内に余分にたまった水を排尿によって治す。

蓮肉(れんにく):蓮肉+山薬で下痢を止める。蓮肉+人参で強壮と利尿、蓮肉+茯苓で水分代謝を促し、下痢を止める効果。

山査子(さんざし):食べ物のもたれに使う。特に肉を食べた後のもたれに効く。

山薬(さんやく):胃腸の虚弱を治す。食物消化を助ける。下痢を止める。便通を調える。 強壮。活気がない、インポテンツ、体の冷え、頻尿・腰膝のだるさ、慢性腎炎、失禁、むくみを治す。

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