清暑益気湯(せいしょえっきとう)

エキス剤
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処方する患者さんのイメージ

  1. 弱った人の夏バテの胃弱、下痢、消化不良。

基本は元気がない人に元気を出させる四君子湯。消化機能をよくする陳皮、体の水分を補う麦門冬と五味子、汗をおさえる黄耆と白朮。消炎、解熱の黄柏を加えています。夏バテのうち食欲がなく脱水気味の人につかう処方です。

夏バテでも脱水で排尿時痛もともなうときは清心蓮子飲、水分の過剰摂取で下痢嘔吐を起こしているときは五苓散を使います。

ツムラ・クラシエ・コタローの136番です。

入っている生薬とその狙い

人参(にんじん):気を補うのに高い効果があり、胃腸系、呼吸器系を活性化する。下痢を治し、消化を促進する。体力をつける。肺機能を高める。咳を止め、痰を切る。

白朮(びゃくじゅつ):胃腸の働きを改善して食欲不振、腹部膨満、下痢を治す。

茯苓(ぶくりょう):利水。胃腸の機能を高めて水腫や浮腫を治す。 胃にぽちゃぽちゃ水がたまる状態(胃内停水)を治して胃腸機能を調える。

甘草(かんぞう):疲れやすい・意欲がない・息切れ・冷えなどの症状を改善する(気を補う。) 乾姜や附子と合わせると効果増強。

陳皮(ちんぴ):胃腸を調える。腹部の張りと膨満感を直す。食欲増進。

麦門冬(ばくもんどう):体の水分を補う。水分不足で発熱するのを治す。

五味子(ごみし):体の水分を補う。過度の発汗を抑える。 腎虚によるインポテンツと水様性下痢に使う。

黄耆(おうぎ):弱々しい人の過度の汗を利尿によって止める。 弱々しい人の胃腸を強め、気を巡らせて貧血、顔が蒼い、めまいなどを治す。 弱々しい人のむくみに使う。

当帰(とうき):補血、気を巡らせて月経不順、月経痛、腹痛、冷え性、腹痛などを治す。
体を温めて、婦人科系の働きを活性化させる。 腸管の血流が悪いことによる便秘を血を作り血流を改善して治す。

黄柏(おうばく):胃腸炎、炎症性の下痢を治す。消炎作用。

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