インドネシア、バリ島。ダイバーにとっては、島中に潜っておきたいポイントが散らばっている。全部行ってみたいけど、そんなにしょっちゅうは休みは取れない。ということで、1週間の夏休みで一気に回ろうという欲張り企画のヌサペニダ編
サヌールからヌサペニダへ
サヌールのシンプルではあるが、メゾネットのとても快適なホテルで目を覚ます。バリはいい部屋がとてもリーズナブルだ。
迎えの車に乗ってサヌールのビーチに向かう。5分もせずビーチに到着。ビーチではたくさんのダイビングボートが機材を積み込み、今日のダイビングの準備をしている。サヌールビーチは、昔からのビーチリゾートでもあり、ヌサペニダに向かうダイビングボートの一大拠点だ。しばらくビーチの休憩所でカメラ機材のチェックをして、ショップオーナーのルカさん、ガイドのデレックさんとボートに乗り込んだ。
サヌールビーチからヌサペニダまではスピードボートでだいたい40~50分の距離。時に波が大きく揺られることもあるが、おおむね快適な移動だ。ヌサペニダはバリの南東に位置する小さな島で、nusaはインドネシア語で島なので別名ペニダ島。この島の北西から南西の海岸沿いがダイビングスポットがたくさんある。また細い海峡を隔てたレンボガン島の周りもダイビングスポットだ。
この2つの島がダイバー達を惹きつけてやまないのは、もちろん美しい珊瑚礁も見られるが、なんと言ってもマンボウとマンタを見られるからだ。日本の夏ごろ水温が下がると、かなりの高確率でマンボウを見ることができる。毎回見られるわけではないが、それでもマンボウを狙って潜ることを売りにできるダイビングポイントはそうはない。マンタはそれ以上の高確率だ。ダイビングショップさんの的確な海の読みのおかげでもあると思うが、見られないことのほうが少ない。今までヌサペニダのマンタポイントには何回か潜っているが、マンタを外したことはない。
今回はバリのダイビングポイント一気に楽しむの目的だったので、この海域で潜るのは2本のみだ。それでもチャンスはあると、期待して潜りにいった。
PED
1本目はPED。ヌサペニダの北の海岸。ヌサペニダに行く途中の無線で、残念ながら、他のダイビングボートからマンボウの出現情報はなく、ひとまず、ゆったりと珊瑚のきれいなスロープをドリフトダイビングすることになった。とは言ってもここにもマンボウの出現チャンスはある。
ボートからエントリ-。ほどよく海水が流れている。この海域は流れが総じて強くて複雑な時が多いが、このくらいなら気持ちよく潜れるだろう。水温はやはりバリ北海岸よりは冷たいが、びっくりするほどではない。つまり、今回はあまりマンボウは期待できないということだ。こういうときは切り替えが大事。マンボウのことはひとまず忘れて、リーフからあまり離れないように気をつけて水中景観を楽しもう。
素晴らしい透明度のなか、美しい珊瑚のスロープを眺めながら50分ほど流れに乗って遊覧する。マンボウはやはり出なかったが、気持ちのよいダイビングだった。何も出なくても大丈夫。いるだけで癒やされるポイントだった。
Blue corner
ブルーコーナーといえばパラオのブルーコーナーが有名だが、バリにもブルーコーナーがある。レンボガン島の北西の角にあたる部分にそのポイントがある。流れの速いスリリングなポイントで上級者むき。50mの深さまで続くドロップオフ、ホワイトチップシャークや大きなエイが隠れているオーバーハング、潮あたりのいいところにはアジやフエダイの魚群が通り過ぎていく。そしてマンボウにも会えるチャンスがある。
マンボウが出るのはやや深いところになる。ずっと深いところにいると無駄に空気も使うし、窒素もたまる。いろいろ動き回ってしまうとマンボウが出現した肝心なときに、空気などに余裕がなくて断念することになりかねない。デレックさんが少しだけ沖にでて、深いところに目をむけてマンボウを探す。その間、ルカさんと僕は同じ深さからやや浅いところのリーフに近いところ流れて撮影するというプランでダイビングを開始した。
水温はPEDより低く感じられるもののやはり、マンボウにはやや温かいか。流れはPEDより明らかに速い。深い方にも行っていろいろ見てみたかったが、初めてのポイントで、先に何があるかわからないので、指示を守って指定された深さでリーフ沿いを楽しむことに。
結局マンボウとは出会えなかったが、マダラトビエイが当たり前のように通り過ぎていったり、大きなエイが何枚もうろうろしていたりとそのポテンシャルを十分に感じさせるポイントだった。ここもまたマンボウ抜きでも潜ってみたいポイントとなった。
2本のダイビングを終え、再びサヌールに戻る。夜はルカさん達と食事とお酒。ルカさん、ルカさんの奥さんミホさん、ルカさんの友達も交えてラストナイトを楽しく過ごした。
最終日
昨日の余韻を引きずりながら起床。今日はミホさんに陸上観光に連れて行ってもらう。フライトが夜のため1日たっぷりある。
まずは棚田で有名なテガラランへ。サヌールからウブドへ、ウブドを抜けてテガラランに到着。テガラランの棚田はとても有名だ。スケールでは2日前に行ったティルタガンガの棚田には及ばないが、なによりバリのメジャーな地域からのアクセスはこちらのほうがよく、棚田を眺められるおしゃれカフェは人気が高い。
棚田を見ながら優雅なひと時を過ごした。
午後はタナロット寺院とバトゥボロン寺院へ。タナロット寺院は海に浮かぶ岩の上にある建つ、とても有名な寺院。バトゥボロン寺院はタナロット寺院の敷地の隣にある海岸から突き出た岩に建つ寺院。写真はバトゥボロン寺院。どちらもとてもフォトジェニックな寺院だ。今回は時間がなかったため断念したが、次は是非サンセットの時間まで滞在して撮ってみたい。
タナロット寺院観光で時間切れとなり、一路空港へ向かう。今回は非常に充実した旅になった。バリは海も陸も面白い。何度行っても、みるべきところがある、飽きのこない島だと思う。
お世話になったショップさん:http://www.underwatertribe.com/
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