インドネシア、バリ島。ダイバーにとっては、島中に潜っておきたいポイントが散らばっている。全部行ってみたいけど、そんなにしょっちゅうは休みは取れない。ということで、1週間の夏休みで一気に回ろうという欲張り企画のムンジャンガン島編
Day 2 :ムンジャンガン島、1日目
朝食をとり、迎えを待つ。ほどなく、ルカさんが迎えにきた。今日はムンジャンガン島でダイビング。ムンジャンガン島はバリの北の海岸、一番西の端に位置している無人島で、バリの側の港からボートで30分ぐらい行ったところにある。ホテルの出発して10分ぐらいで港に到着した。島にわたる手続きをしてもらい、いざ島に渡った。
Bat cave
1本目はBat coveというポイントに潜った。透明度はよく、20m以上あった。水は28度と暖かい。ドロップオフのサンゴの美しいポイントで、いたるところにあるウミウチワが印象的だった。サンゴやスズメダイの海をゆったりと1時間以上堪能してエキジットした。
Anker wreck
2本目はAnker wreck。wreckとは沈船のこと。しかしポイントの目印に錨のようなものがある以外は、浅場に一面の枝サンゴが群生しているポイントで、これもまた美しくのんびりと時間を過ごした。すこし深場に移動するとアオウミガメと遭遇。76分、満足の1本。
Coral garden
本日最後のダイブ。再びウミウチワを目にしながらドロップオフを進む。前方からなにやら大群が押し寄せてくる。グルクマの群れかな。ドロップオフを覆うように迫ってきた。魚群は迫力があるし、形が次々に変わり撮影していて楽しい。ドロップ進むうちに何度も遭遇し、撮影に夢中で65分間のダイブがあっという間に終了。
再びバリ島に戻り、同じ宿へ。リゾートでゆっくりとすごして明日のダイビングに備えることにした。
Day 3:ムンジャンガン島、2日目
今日もムンジャンガン島へ出かける。昨日とはちがって、小さな生き物を撮影するためのレンズでダイビング。
Bat cave
昨日と同じポイントながら、全くちがった視線で海の中を進む。ピグミーシーホースやサクラコシオリエビ、スミレナガハナダイに、いろいろな甲殻類と、次から次へと面白い被写体が出てきてあっという間の1時間。ピグミーシーホースはなんだか宇宙船から地球を眺める感じの作品が撮れてとても満足のうちに1本目を終えた。
Anker wreck
またまた、昨日を同じポイント。美しいエビや、カラフルなホヤ、カクレクマノミ、ニチリンダテハゼと、ダイバーおなじみの被写体を撮影した。
ダイビング中、漁師が、隣のジャワ島でダイナマイト漁をしたらしく、海中で雷のような大音響が聞こえ、何とも言えないブンっという衝撃を感じた。10キロぐらいは離れているはずだがかなりの衝撃。ダイナマイト近くの魚が気絶するのも納得した。貴重な経験だったがもういいかな。サンゴも破壊されるしダイナマイト漁はなくなるといいなぁ。
Mimpi channel
3本目はバリ島本島に戻り、近くのポイントで。ルカさんおすすめのポイントなにがお勧めかというと、レンベシードラゴンが見られると。
レンベというのはインドネシアのKの字の島、スラウェシ島のKの右上端に接する島の名前。ダイバー垂涎の面白い生物にわんさかあえる、ダイビングデスティネーション。そこの名前のついた面白い形をしたシードラゴンがバリ島にもいるらしい。レンベにも行ったことがないし、見たことがなかったので、どんな生き物か想像はつかなかったが、珍しいものは全部見たいので、そこで潜ることにした。
ムンジャンガン島へのボートが出る港の近く。海底は泥がたまっているので巻き上げないように注意して進んだ。
ガイドのデレックさんが、これだよと指さす。しかし指がさしているものは、岩から飛び出た枯れた藻に泥がへばりついたようにしか見えない代物。これのどこかにものすごく小さい生き物がついているのかなとよく目をこらしてみるが、やっぱり何もついていない。やばい、全然わからない、としばらくぼーっとしていると2本ある藻の1本がニューッといきなり曲がった。先端に眼がついているのにようやく気がつく。あ、これ全体がシードラゴンか。1本は本物の泥にまみれた藻。まさかこんなものに擬態している生き物がいるとは思わなかった。それにしても完璧な擬態。
目が慣れてくるとあちこちにいるのがわかるようになった。しかし撮影は難しい。それほどきれいな場所にいるわけではないし、単に撮っていると単なる生態写真の出来損ないみたいになってしまう。面白い生物を見られたことに興奮を覚えつつ、撮影としては消化不良のまま、時間切れでダイビング終了。また来てチャレンジしよう。
同じ宿に戻り、翌日のために荷物を整理。明日はバリ島の北、シガラジャに移動して潜る。
お世話になったショップさん:http://www.underwatertribe.com/
コメント